東方神起BL小説Ⅵ『果実のない街』25

  …………………
 ─袖の白の布地が、たっぷりとってある、ブラウス仕立てのシャツが、レンガ色のベストによく映える。「─あれから…どうだ? チャンミン。何か掴めそうか」「ユノ。…そのことで、少しのあいだ帰れないと思う」その言葉に、生成りのニットジャケットの肩をのり出して云った。「…見込みあるみたいだな。いいよ、─待ってるよ」ボルシチにスプーンを入れる。…新しい二人連れの客が、ふたりから最も離れた席に案内されて来た。 「独立して、いちばん大事な時に…ユノ、勝手して─悪い。すまないって思うけど…」サラダ皿のクレソンに、視線を落とす。
「それはいいんだ。ふたりの事務所だもの」柔らかく、笑う。「まだ…事務所の名前も決めてない。─俺とお前で、自由に創っていこう」葡萄酒をひと口、飲み、云った。チャンミンも笑顔になる。ココアムースを小匙でかき混ぜ、ユノが微笑む。
 ─…現代アートの画廊のような白と黒のインテリアの奥から、コーヒーの香りが運ばれて来た。ユノがゴールドのプラスティックをテーブルに置く。「ユノ、我儘利いてくれて…だから今夜は僕が」「除隊したばかりだろう? また─ふたりで食事しよう。…ふたりだけになったんだ」





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